人間編集部2年目の振り返りと、新メンバー「サワガニの人」の紹介

トミモトリエ

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人間編集部を立ち上げてちょうど1年の振り返り」という記事を書いてから1年と4ヶ月……。要するに、人間編集部を立ち上げて2年と4ヶ月が経ちました。

なぜこんな中途半端なタイミングでこの記事を書いているのかというと、人間編集部を立ち上げてちょうど2年の2月19日、私はインドにいたのです。そして、人間編集部を立ち上げてちょうど2年……なんてことはすっかり忘れて、毎日カレーを食べていました。

2月18日は南インドのチェンナイに到着してリキシャに乗っていました。

元々、人間編集部を立ち上げる前から「2020年に長期休養を取る!」と、株式会社人間の社員にも編集部のメンバーにも宣言していたのですが、昨年末に結婚したということもあり(そう、私、結婚したんです)、新婚旅行も兼ねて2月17日から夫とインドとネパールの旅に出ていたのです。

それにしても、まさかこのタイミングでコロナウイルス騒動が起き、ネパールの山の中でロックダウンになり、20万円の臨時チャーター便で帰国し、14日間の隔離生活を強いられたりするとは思ってもいませんでしたが……元々頭と身体を休めて引きこもるための旅だったので、ある意味想定内の良き休養期間でした。

そして、予定通りゴールデンウィーク明けの5月7日に復帰。その後怒涛の仕事ラッシュで1年を振り返る暇もなく今に至ります。

……と、前置きが長くなりましたが、人間編集部を立ち上げて2年と4ヶ月が経った今、人間編集部がこの1年何をしてきたのか? これから何をしていくのか? を、まとめてみました。そして、新メンバーの紹介もあります!

  

この1年人間編集部は何をしてきたのか?

2019年2月22日、藤原麻里菜さんと稲田ズイキくんをゲストに「#ライター交流会 in 大阪 vol.4」を開催。

「アウトとセーフの境界線って?」をテーマに、ネットのモラル・マナーが問われる昨今、下ネタ・風刺・パロディ・悪ノリ・ナンセンスなど……コンテンツを作る上でどこまでがギリギリセーフなのかを探りました。いやー、盛り上がりましたね(笑)

アウトとセーフの境界線って? 藤原麻里菜×稲田ズイキ「#ライター交流会 in 大阪 vol.4」レポート

この振り返り記事を書くにあたって、このイベントレポートの記事が下書きのまま非公開だったことに気付き、まさかの1年4ヶ月越しで本日公開しました……。

人間酒場

月1回開店している、コンテンツを作る人たちの悩み相談や情報交換をする「人間酒場」。3月は、編集アシスタントとして大活躍していたかまたまの東京行きを見送る会でした。

この1年で、かまたまも、ショウダイも、リエカレーも、アシスタントとして働いてた元学生インターンたちが就職して巣立っていきましたが、「人間酒場」は、みんながいつでも帰って来れる場所として在り続けたいと思っています。

そして、「アトリエスタ食堂」とコラボした「出汁ナイト」や、「猥談バー」とのコラボで佐伯ポインティくんが1日店長になった「猥談できる人間酒場」も盛り上がりました。盛り上がり過ぎました(笑)

毎回大盛況で、多種多様な「面白くて変な人」たちが集まるカオスな「人間酒場」。コロナウイルスの影響で今はオンライン開催ですが、早くみんなに会って乾杯したいものです。

春の呑み歩き遠足

4月に、人間編集部のライター陣と昼間から京都で呑み歩く大人の遠足を実施。少人数チームに分かれて1時間ごとにメンバーをシャッフルしながら数軒ハシゴし、最後は河原町の地球屋(閉店してしまいましたね)に大集合。普段できない話もできて、みんなの知らない一面を知れた気がします。

それ以外でも、取材の後や東京のライターが大阪に来るタイミングなど、とにかく数人集まればよく呑んでいました。

Huuuu×人間編集部やってこ会

2019年はWebメディアの閉鎖が相次ぎ、メディアが終了する=自分たちが作った記事もWeb上から消えてしまう……という悲しさを、多くのライター・編集者が感じたのではないかと思います。

そして、WebメディアはPVやSNSのシェア数によって評価がわかりやすいが故に、それを気にしてライターの心が擦り減ってしまうという問題があり、そんな悩みを分かち合うべく、Huuuu inc.の柿次郎さんと一緒に、関西のライターと編集者を集めた「Webメディアの閉鎖とPV至上主義問題討論会(やってこ会)」を行いました。

本当に良い記事って?良いメディアって?編集の価値って?

そんなことを2時間討論した後、のざきで打ち上げ。Meetsの松尾さんやRe:Sの竹内さんなど雑誌編集者にも参加していただき、濃厚過ぎる夜でした。最後の方、なぜかエモい感じになって泣いたりしてましたね(笑)

野生のエロ本捜索隊

一番印象に残っている企画がこちら「野生のエロ本捜索隊」。

大手コンビニから姿を消し、ネットで簡単にエロが手に入る令和元年に、街中に落ちているエロ本を見つけることはできるのか……!? と、捜査隊員を募集。

猛暑の8月お盆休み中に22人の精鋭が集まり、半日がかりで汗を流しながら、街の人と交流したり知恵を絞り、野生のエロ本を探した思い出です。

違う視点で街を見ると色んな発見があり、本当に楽しくて有意義な時間でした。

AbemaTVの密着取材が入り、9月6日の「AbemaPrime」で放送されたのですが、コメンテーターの乙武さんから「世界一くだらないVTR」という褒め言葉(?)をいただき感無量。

捜索結果のレポートもアツいのでぜひ読んで欲しいです。

▶︎探せ俺たちの青春!令和元年に「野生のエロ本」は見つかるのか!?大阪市内搜索結果

夏の短期インターン

ここまで書いて、飲み会と下ネタばっかりやないか!!と思いましたが、ちゃんと真面目なこともやっています。例えば、8月末に実施した「人間編集部夏の短期インターン」。近畿大学の学生10人が参加して、ライターの心得から企画・構成、写真の撮り方まで、記事制作の基礎を学び、実際に取材・記事執筆までを経験してもらいました。

インターンに参加した学生とはその後もLINEでやり取りをして、定期的に学生編集会議で集まったり、今も数名が学生ライターとして活躍してくれています。

<夏の短期インターン参加メンバーが書いた記事>
▶︎いい匂いと思う相手とは遺伝子レベルで相性がいい!? 遺伝子工学の専門家に聞いてみた
▶︎長瀬駅の注意喚起アナウンスがKINDAI GIRLSの声に!近鉄職員による試行錯誤の混雑対策
▶︎男はデートでおごるべき?ジェンダー論から考える、日本の「恋愛格差」と「生きづらさ」
▶︎規格外野菜をこども食堂へ寄付! 日本の食品ロス問題に取り組む学生たちを取材してみた

イベント登壇・出張酒場

イベントに呼ばれることもありました。

2020年2月10日、ハービスOSAKAで開催された「天下一合説」と連携した、履歴書の「自己PR」を添削するイベント『面白くて変なライター集団が「バズる自己PR」を考えてみた』に、トミモトリエ、納谷ロマン、ヒラヤマヤスコ(おかん)、稲田ズイキの4人のコンビで登壇。

黒いスーツを着た、就職・転職活動中の求職者たちが集まるイベントで、アクが強すぎる4人のアクが強すぎるトーク。何一つ参考にならないのではないか? と心配でしたが、アンケートを見ると好評だったようです。そして、ここにひとつ伏線を張っておきますのでぜひ最後まで読んでください。

また、グランフロント大阪・ナレッジキャピタルで開催された『こたつ会議』で、2025年の”万博”をテーマに”OMOSIROI”を考える「野生の企画書」の展示に参加。「廃記憶リサイクルバンク」という企画を出しました。

もはや編集部の仕事なのか謎ですが、京町堀のJIKAN Designで開催された『DELIGHT!MARKET』というイベントに、アテとオリジナルサワーを出す「出張人間酒場」として出店したりもしました。

  

記事コンテンツもたくさん制作してます

なんだかイベントと飲酒しかしてないチームみたいですが、人間編集部はWebの記事コンテンツを作ることでお金を稼いでいます。

オウンドメディアの閉鎖ラッシュで、人間編集部が関わっていたメディアも終了したり更新停止になったりしていますが、このコロナ禍でもありがたいことに仕事は増えています。

現在、運用まで任されているのが近畿大学のニュースメディア『Kindai Picks』と、mineo(マイネオ)のコミュニティサイト『マイネ王』の王国通信。その他、半期ごとの本数契約で記事を制作している『どっこいしょニッポン』、毎日放送の採用サイト『屋台人間人事前田』の対談コンテンツなどがあります。

その中から、いくつか印象に残っている記事をピックアップします。

Kindai Picks

個人的に、取材も編集も最後まで楽しくて仕方なかったのがこちら。

▶︎皮ごと食べて大丈夫?むかない安藤が野菜や果物の「毒性」を栄養学の先生に聞いてみた

果物や野菜などの皮をむかずにそのまま食べる動画で話題のむかない安藤さん。皮はなぜ必要なのか? そのまま食べても害はないのか? 農薬などの影響は? 皮に関するあらゆる疑問を、農学部食品栄養学科の米谷先生にぶつけてみた記事です。

『Kindai Picks』の2019年アクセスランキング8位の記事ですが、「植物の視点で考えたことはなかった」「面白くて勉強になる」と、Twitterで多くのコメントが寄せられました。

そして、ヒャクマンボルト主催の次世代ライター企画プレゼンイベント「ENTER」で獲得した企画2本も記事化しました。

▶︎歌詞から読み解く「平成」の恋愛観!ラブソング1350曲を言語分析してみた
▶︎100年後には1粒1万円!? 未来の子孫のため「令和元年の梅干し」を作りに和歌山へ行ってきた

ついでに、「ENTER」にゲスト特別審査員として出演していたぱいぱいでか美さんとの出会いから実現したのがこちら。

ハロプロヲタク号泣!つんく♂プロデュースの近大入学式にぱいぱいでか美が潜入【KINDAI GIRLS】

編集担当の稲田くんとロマンも、最終チェックする私も感動して泣きながら原稿を完成させたのですが、色んな想いが詰まった本当に良い記事です。

他にもたくさんありますが、昨年末に人気ランキングの記事でまとめてありますので、興味のある方はこちらもご覧ください。

▶︎今年最も読まれた記事は? 2019年Kindai Picks人気記事ランキング

マイネ王

『マイネ王』から1つピックアップするとしたらこちら。

▶︎SNSで話題の「ぬい撮り」にハマったオタクがぬいぐるみとクリスマスデートしてきた

推しのぬいぐるみで映え写真を撮る「ぬい撮り」という文化を紹介するべく、インドアオタクのキシダチカが、推しのぬいとキラキラしたクリスマスデートをしてみる記事。本当に好きなものと向き合った企画なので、愛が詰まり過ぎてめちゃくちゃ長いんですが(初稿の半分削ってこれです)、キシダチカの個性が爆発してめちゃくちゃ面白いのです。

▶︎人間編集部が制作した『マイネ王』の記事の一覧はこちら

どっこいしょニッポン

『どっこいしょニッポン』で、個人的に思い入れがある記事がこちら。

▶︎動物の命を食べるのは「かわいそう」? 但馬牛を育てる田中畜産に学ぶ「食育」の本質

エッセイ漫画家のかわぐちまさみさんが、5歳の息子そーちゃんと一緒に、兵庫県で但馬牛の繁殖をおこなう田中畜産に行き、「命をいただくこと」についてじっくり考えた記事。難しいテーマ故、かわぐちさん本人、とてもとても悩みながら書いてくれました。考えさせられる内容です。

▶︎人間編集部が制作した『どっこいしょニッポン』の記事の一覧はこちら

解剖◯◯

3月から、人間編集部Webサイトの独自コンテンツとして、ライターによるライターのインタビュー「解剖◯◯」をスタートしました。「インタビューとはかくあるべし」というのを捨てて、新しいインタビューの形を模索していこうというコーナーです。

▶︎無言で対面チャットインタビュー【解剖・吉川ばんび】by かまたま

その中でも、かまたまが書いた吉川ばんびさんのインタビューが、対面しながらも無言でチャットインタビューをするという、なかなか斬新な企画でした。

  

人間編集部のこれから

関西の企業からの「Webに特化した記事制作」の需要に応え、大阪に編集者やライターが集まる場所を作ろう……! と、企画・編集チーム「人間編集部」を立ち上げて2年と4ヶ月。

関西の面白い人たちが東京に流出して東京で売れていくという現象を何度も目の当たりにして、実力のあるライターやクリエイターが東京に行かなくても稼げるようにする! というのが人間編集部のミッションでした。

立ち上げメンバーの私とロマンは東京出身。私が6年前、ロマンが4年前に大阪に移住してきました。東京のことをよく知っているからこそ、そして、大阪を好きになって移住してきたからこそ、関西を盛り上げたいという想いがありました。

しかし、昨年から今年にかけて、人間編集部に所属していた多くのメンバーが、東京の企業に就職したり東京を拠点に変えたりして、関西から去っていきました。どこかで「みんなに東京に行って欲しくない」という気持ちがあったのですが、それは止められないこと。でも、東京で活躍している姿を見るのはそれはそれで嬉しいんですよね。それでいいんだな、と思うようになりました。

それに、まだまだ関西には面白くて変な人がたくさんいる!!!!

私が考える「面白い人」は何かしら「問題」を抱えている人です。

社会とのズレや生きづらさを感じていて、その「違和感」や「コンプレックス」「怒り」のようなものをじわじわふつふつと溜め込んでいる人。そのアウトプットの方法は人それぞれですが、それが個性や魅力として溢れ出している人に惹かれます。

そして、問題を抱えている人が問題を抱えたまま生きていけるのが大阪!

1年目の振り返り記事で、こんなことを書いていました。

そして、今も「人間酒場」や「野生のエロ本捜索隊」などのイベントを通して、面白い人がどんどん集まっています。

Webコンテンツだけでなく、面白い人たちともっと面白いことをしたい。面白くて変な人たちを集める、面白くて変なことを集める「編集部」であり「変集部」になりたい。

それをコンテンツにすべく、模索中です。

  

新メンバー「サワガニの人」紹介

最後に、人間編集部の企画・編集チームの新メンバーしまだあやさんを紹介します。

最近noteで話題のサワガニの人です。父の前で真っ裸になった人です。

数日前に公開された「7日後に死ぬカニ(完結編)」のnoteの記事が、Twitterで4万いいね2.3万リツイートされているので、見た方も多いのではないかと思います。

その前に公開された、岸田奈美さん主催の文章コンテスト「キナリ杯」で準々優勝に選ばれた「小学1年生ぶりに、父の前で真っ裸になった話」や、その続編「知らない人のお金で、父とビールを飲んだ話」も話題になりました。

彼女は、昔から株式会社人間のプロジェクトに数多く絡んでいて、常に片足を突っ込んでいるような存在でした。この1年を振り返ってみても、『マイネ王』の記事で座談会に参加したり、「野生のエロ本捜索隊」ではエロ本を束で見つけたMVPだったり、「猥談できる人間酒場」にも参加していました。


2月に登壇した履歴書添削イベントは、しまだあや企画。当日司会とゲストとしても絡んでいました。ある意味、この時撮った写真(トップ写真)が、今の人間編集部メンバー企画・編集チームの集合写真なのです。

実は、彼女から「所属していた会社を辞めてフリーランスになる」という話を年明けに聞き、秒速で口説いていていました(笑)

そして、彼女がフリーランスになってから「どうやってしまだあやを売り出すか」という相談を受け、ここ1ヶ月くらい人間の代表の花岡・山根と一緒に「しまだあやをわかりやすく説明するには?」「屋号やドメインはこれにしたら?」なんて作戦会議をしていました。そして、人間編集部ではどんな記事でデビューさせよう?と、戦略を練っていたのですが……そんな戦略を一気に飛び越えて、いつの間にか個人で書いたnoteの記事がバズっていたという(笑)

ちなみに、フリーランスになることを打ち明けてくれた時、こんなことを彼女に伝えました。

今の世の中に必要なエモい存在!そして、起爆剤にも中和剤にもなり得る存在!それがしまだあやなのです。

彼女のお父さんの話やサワガニの話があんなに人の心を掴む理由は、まさにこれだよな〜と、あらためて思いました。

ということで、しまだあやさんには、企画・編集チームとしても、ライターとしても、イベントの司会などでもギャンギャン活躍してもらう予定です。

他にも、面白くて変な人たちが集まっているので、またの機会に紹介したいと思います。

人間編集部、3年目もがんばるぞ!!

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人間編集部編集長。1976年東京生まれ。ファッションデザイナーからウェブ業界に転身。自分を生中継し続けるブログや、時間を切り売りする人間レンタルサービスを立ち上げ、"ダダ漏れ女子"として話題になる。ウェブマガジン『東京ナイロンガールズ』初代編集長。2014年大阪へ活動の拠点を移し、株式会社人間に入社。

人間編集部編集長。1976年東京生まれ。ファッションデザイナーからウェブ業界に転身。自分を生中継し続けるブログや、時間を切り売りする人間レンタルサービスを立ち上げ、"ダダ漏れ女子"として話題になる。ウェブマガジン『東京ナイロンガールズ』初代編集長。2014年大阪へ活動の拠点を移し、株式会社人間に入社。

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